ふたご座の興味津々

「ふたご座」の一級建築士が興味津々なテーマについて語るコラム

手書きからCADへ・・・

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設計を始めた当時

私が大学で建築を学んでいた頃の図面は手書き、卒業設計では下書きをした上からロッドペンで仕上たものです。

現場監督として社会人になった新入り監督さんは施工図はまだ任せてもらえなかったので、社会人として図面を書き出したのは設計事務所へ転職した二十数年前のこと。
その当時もドラフターで手書きの図面を書いていました。

 

CAD導入

私の転職した設計事務所は市内では最大規模で当時高かった構造計算用のコンピューターやペンプロッターの配置された室があるなど設備的には十分でした。

機械に長けた人材が居なかったのが手書きで書いていた理由のようですが、私が入社した2年後にやはり転職組でコンピューターに長けた方が入ってきました。
このとき社長の決断で2、3台のドラフターを残して他は全て撤去、一人一台パソコンを導入、その方が中心で講師役となり手書きからCADへ変換を向かえたのです。

当時の設計事務所はちょうど手書きからCADへの転換期で、市内では早いほうだったんじゃないですかね。

 

若い人そして年配者の違い

この手書きからCADへ移行するのは中々大変。そもそもコンピューター自体の知識の無い人ばかりですから。

若い人はゲームなどで慣れているのもあってある程度取っ掛かりは早いですが、年配者は食わず嫌いじゃないけどパソコンを触るのもおっかなビックリ。
しかもCADを覚えるのも業務をやりながらだと時間がかかるので、いつの間にかドラフターで手書きをしている場面を何度見たことか。
手で書いたほうが早いんだよ! ま~一理ありますが。

 

慣れてくると・・・

しかし、1ヶ月もパソコンを触っているとコンピューター自体も理解してくるし、時間はかかるけど図面を書くことも出来るようになります。

設計をしていると図面の変更って当たり前、最初に書いた図面がそのまま設計契約に至るなんてまずありません。
そうなると手書きは大変なんですよ、細かいところを消す為に字消し板なんて道具を使ってゴシゴシ。
電池で消しゴムが回転する電動消しゴムなんて設計者でなくては使わないアイテムだったんじゃないでしょうか?

しかし、CADで図面を書いていると図面修正が手書きと比べると雲泥の差。ホント楽です。

 

設計できる寿命を延ばした?

CADのもうひとつの革命は設計者の設計できる寿命を延ばしたんじゃないかと私は思っています。
その理由:
年をとるとドラフターで図面を書くのはとても大変です。視力が落ちてきますよね。いわゆる老眼です。
図面にはたくさんの情報や指示を細かい字で記入していきますから、老眼鏡をかけて書くことになる訳です。
しかし、CADは細かい場所を書く場合に拡大して書くことができるのです。私も老眼が始まっていますが、これってすごく便利なんですよね老眼には。

そしてもうひとつの理由:
手書きの場合、打ち合わせをするときに手書きで書いた図面を持って相手と会ってしなければなりません。
しかしCADであれば図面のデータをメールで送って電話やメールでやり取りができ、出向く必要は最小限で済むわけです。

極端な話をすれば足腰が悪くなっても事務所に居て仕事ができるわけです。

 

手書き図面とCADの図面の違い

今ではCADの図面のやり取りがほとんどで手書きの図面を見るのは改修設計くらい。プリンターで打ち出された図面は綺麗ですしカラーで出力することも可能です。
しかし、手書きの図面ってその人その人によって違いがあって味があるんですよ。私は手書きの図面って好きなんですけどね。

ちなみに、建築士(1級・2級・木造)の実技試験である製図試験は未だに手書きで書かせています。

建築士たる者・・・手書きも書けないと!って事でしょうね。

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