交通誘導警備員のAとBの違いとは?
工事などで公道を使用する場合には、道路使用許可を取るにあたり、交通誘導警備員を配置する必要がでてきます。
皆さんの中で、道路で誘導している「交通誘導警備員さんを見たことがあるよ!」という方はけっこう多いのではないでしょうか?
国交省が年度ごとに【職人単価】を公表している・・・「公共工事設計労務単価」
その中に、「交通誘導警備員A」と「交通誘導警備員B」というのが出てくるんですが、AとBの違い?わかりますか? 知っているよ!という方は警備員に詳しい人でしょうね?
私もAとBがあったのを知らなかったので、気になって、その違いを調べてみました。
交通誘導警備員Aとは・・・
警備業者の警備員で交通誘導業務に係る一級検定合格警備員又は二級検定合格警備員。
交通誘導警備員Bとは・・・
警備業者の警備員で交通誘導警備員A以外の交通の誘導に従事するもの。
要するに、検定合格警備員がAという事のようです。
検定合格警備員の配置が必要な警備業務とは?
警備員検定には6つの種別(交通誘導警備業務の他に空港保安警備業務、施設警備業務、雑踏警備業務、核燃料物質等危険物運搬警備業務、貴重品運搬警備業務)があり、それぞれに一級及び二級に区分されています。
確かに種別を見ると、警備員さんを色々な場所で見かけますよね。
それでは今回の交通誘導警備業務で検定合格警備員の配置が必要になるものとは?
〇高速自動車国道又は自動車専用道路において行うもの
〇道路又は交通の状況により、都道府県公安委員会が道路における危険を防止するため必要と認めたもの
上記に該当する場合は、交通誘導警備業務を行う場所ごとに1人以上の検定合格警備員つまり交通誘導警備員Aを配置しなければなりません。
交通誘導警備員Aの一級又は二級検定合格警備員になるには?
一級又は二級検定合格警備員になるには、調べると二つの方法があるようです。
1.公安委員会が行う検定を受験する方法
2.登録講習機関が行う講習会を受講して修了考査に合格する方法
ただし、一級は二級の検定合格証明書の交付後、1年以上の実務経験がないと受検又は受講ができないとのことです。
一級を直接受験できないのは・・・
私が受験した福祉住環境コーディネーターと似ています。
ちなみに、(一社)警備員特別講習事業センターのHPに、二級終了考査の合否判定基準が出ていますが、学科と実技試験ともに90%以上となっています。
また、平成18年1月から平成31年3月までの累計合格者と合格率が出ていました。
一級:2,943人(69.5%)、二級:67,345人(58.7%)
参考に、(一般)6日間で72,000円、(警備員)2日間で30,000円の二級講習料(税別)が掛かります。
交通誘導警備員の労務単価の上昇
昨年あたりからでしょうか? 周りの建築屋さんから「交通誘導警備員の単価が上がったし、それに確保が難しいんだよ!」とよく聞くようになりました。
需要に対して交通誘導警備員が不足しており、工期が遅れる現場も出ているとか?
そんなこともあってか? 今年の3月から適用の新労務単価では、交通誘導警備員の上昇が職人の中で突出しています。
前年との加重平均の単価比で・・・
1位:交通誘導警備員Bで7.0%、2位:交通誘導警備員Aで6.8%と、3位のトンネル特殊工の4.9%を大きく上回って、突出しているのがわかるかと思います。
しかし、単価(8時間労働)を見ると、一番高い東京都でも・・・
交通誘導警備員A:15,200円、交通誘導警備員B:13,200円。
交通誘導警備員Aに関しては、講習料も決して安いとは言えず、また、合格率も高いとは言えないので・・・
もう少し単価を上げないと、不足している問題は解消されないような気がしますが?
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