ドラフターって?
一緒に住んでいた私の祖父が、
むかし、土建屋さんをやっていたこともあって・・・
家の外物置には・・・
レベルや差し金、墨壺などの現場で使う道具が一式置いてありました。
そんな家庭に育ったので・・・
小さい頃からオモチャ代わりに、
このような道具に親しんでいたことも影響したのか?
大学では・・・建築学科へ!
ただ、当時は電気・電子が人気で・・・
公務員の父親には「なんで?いま建築?」と言われたものです。
まー、大学を卒業してから現在まで・・・
32年間、ブレずに建築をやっているので間違いはなかったはずですが?
さて、建築学科ですから、とうぜん製図の授業があるわけで・・・
入学と同時に、製図に必要な道具をそろえるわけですよ。
「ロットペン」や・・・
「ホルダー」・・・
そして、「字消し板」、「テンプレート」に「雲形定規」と・・・
製図用品って他の文房具と比べると、悲しいかな価格設定が高めなんです。
当時は100均なんてなかった時代ですから。
そして、何といっても、
一番高いのは・・・ドラフターと言われる製図台です。
下の写真のようなもので、見たことがある方もいるんじゃないでしょうか?
こちらは今は使っていませんが・・・
独立した20年以上前、事務所の開設時に使っていたドラフターです。
ドラフターの購入代金は親が!
大学入学とともに、
親元を離れ、夢に描いた一人暮らしが始まったのは30数年前のこと。
しかし、建築の学生って文系の学生に比べると、
講義の他にも製図や実験といった授業に時間をとられて・・・
自由にできる時間は思っていたほどないんですよ。
だから、
単発のバイトや春や夏の長期の休みにしかバイトはできず・・・
親頼みの仕送り生活が始まりました。
そんな訳で、
製図に必要な道具として、ドラフターの購入代金を・・・
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親が通帳に振込んでくれたわけです。
当時、6畳一間で風呂なし、
共同トイレの家賃2万円のアパートに住んでいたのは・・・
自分なりの親の負担への恐縮の現われでもあったんですがね。
製図で使っていたのは製図板とT定規?
このように私が困らないように・・・
親がドラフターを購入するお金を振込んでくれたわけです。
しかし、
実際に私が製図で使っていたのは・・・
このようなベニヤの製図板・・・
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重くてね! 表面も白くはなかったですが・・・
それとT定規・・・
今でも保管してあるので、久しぶりに出してみました。
そして、三角定規!
これを使って大学の4年間・・・図面を書いていました。
ドラフターがあるのに? なぜ?って・・・
思いますよね?
ドラフターの購入するお金は・・・
パチンコや事あるごとに誘われたコンパで・・・
あっという間になくなってしまったのです。
バカッ! 最低!
そんなわけで、ドラフターは買っていません・・・
いや、買えなかったのです。(汗)
苦い思い出
自分が親になった今・・・
ホント、両親には申し訳ないことをしました。
製図板とT定規を使って単位を落とさず4年で卒業したのと、
その4年間が今の生活をするうえで無駄ではなかったのが・・・
せめてもの償いです。
今では・・・
一級建築士や二級建築士の試験監督もやっている身ですが、
学生時代の苦い苦い・・・思い出でした。
嫁さんはこの話を知っていますが・・・
両親は・・・いまだに知りません。(汗)
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